2011年7月10日(日)都内会議室にて第18回勉強会を開催しました。

シンガポールのGleneagles Hospital Singapore及びMount Elizabeth Hospitalにて診療をされていた中田健夫医師より、標記のプレゼンがあり、医療者(医師、看護師、)、ビジネスマン(コンサルティング、サイエンスベンチャー等)、政治家(地方議会議員等)、行政担当者(省庁、地方自治体職員等)、研究者、メディア記者、医学生他、20名余りの参加がありました。

シンガポールでは市場経済原理が重視されており、公的サービスが担う領域は限定的です。
たとえば、シンガポールの医療制度では、「自助」が基本的な考えとされており、国民は受診する医療機関を自分の経済力に応じて選択します。また、外来診療には公的保険は適用されません。

他方で日本の医療保険は、医療機関へのフリーアクセスと自己負担の上限が決まっていることから、患者は安価で好きなサービスが好きなだけ利用できる制度になっています。生活保護受給者は医療費が無料となっており、また非常に高いアクセサビリティを維持しています。

このようなシンガポールと日本との差異を俯瞰した上で、わが国の医療制度はどのような方向に進んでいくべきか、参加者間で活発な議論が交わされました。